今回はフィリピン人を短期滞在ビザ(観光ビザ)で日本に呼んであげる場合にフィリピンの空港のイミグレーションで提出を求められることがある身元所証書「AOS(Affidavid of Support)」の取得のやりかたの説明です。日本の短期滞在ビザの取得時には必要のない書類ですので間違えないようにしてください。
この書面はアポスティーユ認証が必要です。認証には数日かかりますので、日程には余裕を持って準備してください。
AOS書式
ダウンロード
まずは、日本のフィリピン大使館のウエブサイトからAOSの最新版のフォーマットをダウンロードしましょう。以下のダウンロードページから「Affidavit of Support, Guarantee and Consent」をダウンロードします。
記入サンプル:前半部分
AOSの最初の部分は招聘人(フィリピン人を招く日本人)の名前や住所を記入します。注意書き①の部分は以下を参照してください。
注意書き①
dalaga – 未婚女性
binata – 未婚男性
kasal – 結婚
balo – 寡婦(女性)/寡夫(男性)
diborsyado – 離婚した
napawalang-bisa ang kasal – 無効にされた結婚(結婚の無効化)
記入サンプル:(1)招聘するフィリピン人
次に、日本へ招聘するフィリピン人の名前(ローマ字でフルネーム)と年齢、それに招聘人とフィリピン人の関係を書きます。婚姻関係にあるのであれば「Wife」でも良いですし、フィアンセなら「Fiance」です。
記入サンプル:(2)招聘するフィリピン人が日本に来る方法
日本にフィリピン人が一人で来る場合は、「ng walang kasama」にチェックを入れます。あなたがフィリピン人といっしょに日本に来るのであれば、Nameの欄にあなたのローマ字のフルネーム、ugnayan/relationのところに上記(1)で書いた関係を書きます。
記入サンプル:(3)宣誓
行き先の国にはフィリピン人が渡航する国の名前を英語で記入します。日本に来るのであれば「Japan」です。サインしな日付というのは宣誓者の署名欄にあなたが署名をした日付です。DD/MM/YYYY(日/月/年)で記入します。
AOSのアポスティーユ認証
日本でアポスティーユする場合
AOSは作成後にアポスティーユ認証を受けなければなりません。これを日本でするには、日本語の翻訳を添付して私文書の認証という方法を使います。私文書のアポスティーユ認証についての詳しい情報は、東京・大阪・福岡などの大きな都市の公証人役場に問い合わせしてください。
以下は日本国内でAOSをアポスティーユする際に必要になるAOSの日本語翻訳版です。
この和訳にAOSと同じ内容を書き込んで公証人役場でアポスティーユしてください。大都市から遠いところに住んでいるかたは、最寄りの公証人役場に「フィリピン大使館からもらった身元商人に関する資料を日本語訳をつけてアポスティーユする方法」を問い合わせをしてください。
フィリピンでアポスティーユする場合
あなたが書いたAOSをフィリピン人に送付してフィリピンでアポスティーユする方法もあります。在日フィリピン大使館のウエブサイトからAOSをダウンロードして印刷し、記入するところまでは一緒ですが、フィリピンでアポスティーユをするのであれば、日本語訳を添付する必要はありません。
この場合は、彼女にフィリピンの外務省(DFA)に電話してどうやってAOSをアポスティーユしたらいいのか聞いてくれ。といって任せてみてください。
はじめての訪日で絶対にしてはいけないこと
最近では沈静化してきましたが、それでも空港の審査官による嫌がらせ行為が横行しています。その多くは海外へ行くフィリピン人への嫉妬や妬みらしいのですが、人身売買で売り飛ばされるフィリピン人も後をたたないため、比人保護のために空港に留め置いたのか、いじわるで出国できないようにしたのか判断ができないので、問題になっていますが、ここでやってはいけないことをいくつか書いておきます。
絶対に空港審査官と喧嘩しない
最悪ブラックリストに入れられて出国も入国もできなくされますので、どんなに頭にきてもあなたもフィリピン人もキレて怒鳴ったりしてはいけません。これでブラックリストにぶち込まれる邦人が跡を絶ちません。
派手すぎる衣装を着ない
日本の暴力団のような風体や、フィリピンの娼婦のような肌の露出の多い服を来ていくとどこの国でも出国・入国拒否の対象になりますから、なるべくビジネスカジュアルを心がけてください。たまに「そんなの私はへいきだったよおー」などと吹聴するバカ者がいますが、そういう意見は無視しましょう。
不必要な資料を持ち込まない
実際にあった事例では、念のためにということで出生証明や洗礼証明を持ち込んだフィリピン人女性が、空港で「おまえは日本で結婚して二度と帰ってこないつもりだろう!」と難癖をつけられて出国を拒否されたケースが報告されています。